空は今日もまぶしくて

ワタシは少し目を細める

するとワタシの足元に

一羽の鳥がゆるりと舞い降りた

「旅立ちの時間だよ」

鳥はコトバを発せずとも

ワタシの真髄に確かにそう伝えて

また高く高く飛び立った


旅立ちという調べ

うれしくもあり 悲しくもある

ワタシは鳥を見送ると

もう一度辺りを見渡して

この楽しくも苦しくもあった世界を懐かしんだ

そしてまたそんな世界に

「さよなら」をいえるほど

強くいられる自分を少しだけ嬉しく思い 微笑んだ


ワタシもあの鳥のように

うまく飛び立つことができるだろうか

高い高いあの空から

星のような涙を流したとしても

力強く飛び続けることはできるだろうか

朝も昼も夜も・・


この先を行くワタシが

何ヶ月後か何年後かに

飛ぶコトに疲れ果てたとき

今のワタシを振り返るのだろう

そのときには

今のワタシも先行くワタシも

変わらず微笑んでいたいと想う



『桃★缶』閉館のオシラセ