ついに時がきた

ライオンは光の中に足を踏み入れた

見たこともないくらい大勢の人間の視線を感じ

それでもライオンは動揺するコトなく

ステージに彩りを添えた

ライオンは大勢の観客たちに暖かく受け入れられた

ライオンは少し嬉しかった

ただ少しだけ

そんなふうに喜ぶ自分を情けなく感じた

これが王としての誇りを守るということなのだろうか