次の日ライオンは歩く自由を手に入れた

人間は細く長いムチを手にして

こちらを見張っていた

自分の前には丸太のようなものが置いてあり

向こう側には肉があった

ライオンは迷ってその丸太の周りをウロウロしていた

すると人間はすかさずムチをうならせた

ライオンは急いで丸太に飛び乗った

そして肉を加えて飛び降りた

加えたまま人間を見上げたがムチはおとなしく動かなかった

どうやら肉を食べてもいいらしい

良かった・・。

それから

何日も何日も同じような毎日を過ごした

ある時は火の輪をくぐり

またある時は空に浮かぶ1本の綱の上を歩いた

ライオンはがんばった

夜は冷たい床にまるくなって眠り

ひそひそ話は草のざわめきを想い

じっとして眠った